この記事の要点: シフト表づくりの大変さは「表を埋めること」ではなく、希望の収集・人数の制約・公平性の調整という条件パズルにあります。この条件を文章にしてClaude/ChatGPTに渡せば、シフト表の下書きと公平性チェックはAIに任せられます。本記事では、そのまま使えるプロンプト全文と、急な欠勤時の組み直し方、エクセル運用の限界とツール移行の判断基準まで解説します。
「シフト表を作るのに、毎月何時間も溶けている」
パートやアルバイトを雇っている会社なら、身に覚えがあるはずです。私の会社(物流業・従業員30名)でも、在庫・シフト・売上の管理は長いことエクセルでした。シフト表そのものを埋める作業より、希望を集めて、人数の穴を見つけて、「あの人ばかり土曜日」にならないように調整する——この条件のパズルに時間を取られます。
このパズルの部分は、実はAIがかなり得意です。条件を文章で渡せば、シフト表の下書きを数分で出してくれるし、「公平になっているか」のチェックもやってくれます。
この記事では、シフト表づくりをAIで軽くする具体的な手順を、プロンプトごと紹介します。
この記事でわかること
- シフト作成の負担の正体(埋める作業ではなく条件調整)
- AIでシフト表を作る3つの方法と使い分け
- そのまま使えるシフト作成プロンプト全文(欠勤時の組み直しも)
- 公平性チェックをAIに任せる方法
- エクセル×AI運用の限界と、勤怠システムに移行する判断基準
シフト作成の何が大変なのか
シフト表づくりの作業を分解すると、こうなります。
| 作業 | 内容 | 大変さの正体 |
|---|---|---|
| 希望収集 | 各人の出勤希望・NG日を集める | 集計と転記の手間 |
| 制約の反映 | 時間帯ごとの必要人数・スキルの組み合わせ | 条件が多く頭の中で処理しきれない |
| 公平性の調整 | 土日・夜勤・連勤の偏りをなくす | 全体を見渡す必要があり属人化する |
| 急な変更 | 欠勤・交代への組み直し | 玉突きで他の条件が崩れる |
「表を埋める」だけなら誰でもできます。大変なのは、複数の条件を同時に満たす組み合わせを探すこと。そしてこれは、AIに文章で条件を渡せば下書きしてもらえる種類の仕事です。
AIでシフト表を作る3つの方法
方法①:Claude/ChatGPTに条件を渡して下書きさせる(今日からできる)
シフトの条件を文章で書いてAIに渡し、表で出してもらう方法です。追加費用ゼロで、この記事の中心もこれです。具体的な手順は次のセクションから。
方法②:エクセルの関数・マクロをAIに作らせる(集計の自動化)
希望収集の集計表や、勤務時間の合計・人数カウントの数式は、AIに作らせるのが速いです。数式・マクロの作り方は → ChatGPT・ClaudeでExcelを自動化する方法【プロンプトで関数・マクロを即生成】 に実例をまとめています。
方法③:シフト管理機能つきの勤怠システムを使う(人数が多い場合)
スタッフが増えて希望収集や打刻管理まで手に負えなくなったら、シフト作成・勤怠打刻・集計が一体になったクラウドシステムが現実解です。選び方は → クラウド勤怠管理システム比較2026 で業態別に整理しています。
まずは①と②で「今のエクセル運用のまま楽にする」のがおすすめです。
Claudeでシフト表を作る手順(プロンプト全文)
STEP1:条件を整理して渡す
シフトの条件を、次の型で文章にします。ここが一番大事で、逆に言えばここさえ書ければ、あとはAIが埋めてくれます。
以下の条件で、来月第1週(月〜日)のシフト表を作ってください。
【スタッフ】
・Aさん:週5希望/土曜NG
・Bさん:週3希望/午前のみ
・Cさん:週4希望/NGなし
・Dさん:週2希望/土日どちらかは出られる
・Eさん:週4希望/金曜NG
【時間帯と必要人数】
・午前(8:00-13:00):毎日2名
・午後(13:00-18:00):毎日2名(土日は3名)
【ルール】
・同じ人の連続勤務は5日まで
・土日の出勤回数がなるべく全員均等になるように
・希望日数との差は±1日以内
表形式(行=スタッフ、列=曜日、セル=午前/午後/休み)で出力し、
最後に「各人の勤務日数」と「守れなかった条件があれば理由」を書いてください。
ポイントは最後の一行です。「守れなかった条件と理由」を書かせると、AIが無理やり埋めてつじつまを合わせるのを防げます。条件が矛盾していれば「この人数ではこの時間帯が埋まりません」と返ってくるので、採用や応援の判断材料にもなります。
STEP2:出てきた下書きを人の目で直す
AIの出力は下書きです。現場の事情(この2人は同じ時間帯が良い、新人は誰かと組ませる等)は、条件に書いていなければ反映されません。直すべき点があれば、修正指示をそのまま返します。
CさんとEさんは新人教育のペアなので、同じ時間帯に入れてください。
それ以外の条件は維持したまま組み直してください。
STEP3:急な欠勤は「差分だけ」組み直させる
シフト運用で一番消耗するのが急な欠勤対応です。ゼロから組み直させず、崩したくない部分を固定します。
上のシフトで、水曜のBさんが欠勤になりました。
・他の人の勤務日はできるだけ動かさない
・連勤5日ルールと必要人数は維持
の条件で、水曜午前の穴埋め案を2パターン出してください。
それぞれの案で影響を受ける人も書いてください。
「案を2パターン+影響を受ける人」まで出させると、そのまま本人への打診に使えます。
公平性チェックはAIのほうが得意
でき上がったシフトの「偏り」は、人間だと見落とします。作った本人ほど気づけません。ここはAIに機械的に検査させます。
以下のシフト表をチェックしてください。
・土日出勤の回数を人別に集計
・連続勤務が4日以上ある人と該当箇所
・希望日数と実際の日数の差が±2日以上ある人
問題があれば、入れ替え候補も提案してください。
(シフト表を貼り付け)
「あの人ばかり土曜日」という不満は、シフトへの不満というより不公平への不満です。配る前にこのチェックを一度通すだけで、現場との揉めごとがかなり減ります。
AIに任せてはいけないこと
- 労働時間ルールの最終確認:休憩・残業・連勤の法令や就業規則への適合は、AIの出力を鵜呑みにせず人が確認する(判断に迷う場合は社労士へ)
- 希望の機微:「本当は入りたくないが書けない」といった事情はデータに出ません。汲み取るのは管理者の仕事
- 確定の責任:AIが出すのは下書きと検査結果まで。確定して配るのは人
それから、スタッフの氏名をそのままAIに入れることに抵抗がある場合は、A・B・Cの記号に置き換えてから渡してください。手元の対応表で戻すだけなので手間はほぼ増えません。
エクセル×AIの限界と、システム移行の判断基準
エクセル+AIの運用は、だいたいスタッフ10〜20名くらいまでは十分回ります。次のサインが出てきたら、シフト作成・打刻・集計が一体になったクラウド勤怠システムを検討する段階です。
- 希望収集がLINEや紙でバラバラに届き、転記だけで数時間かかる
- シフト確定後の変更が多く、最新版がどれか分からなくなる
- 勤怠の打刻・集計・給与計算への連携まで手作業になっている
店舗・小売・飲食のように「レジと勤怠をまとめたい」業態なら、シフト管理に対応したクラウド勤怠(スマレジ・タイムカードなど)が候補になります。業態別の選び方と各サービスの比較は → クラウド勤怠管理システム比較2026 にまとめています。
よくある質問(FAQ)
Q. 無料のAIでもシフト表は作れますか?
A. 作れます。この記事のプロンプトはClaude/ChatGPTの無料プランでも動きます。ただし1回に扱える情報量に限りがあるため、スタッフが多い場合は週単位に分けて作らせるのが現実的です。
Q. スタッフの名前をAIに入力しても大丈夫ですか?
A. 氏名だけで機微な情報ではありませんが、気になる場合はA・B・C等の記号に置き換えてから渡してください。シフトの品質には影響しません。
Q. 何人くらいの規模まで対応できますか?
A. プロンプトでの作成は、1回あたり10名前後・1〜2週間分が扱いやすい範囲です。それ以上は週やチームで分割するか、シフト管理機能つきの勤怠システムを検討してください。
Q. 出勤希望の収集はどうすればいいですか?
A. GoogleフォームやLINEで集めた希望を、そのままコピペでAIに渡して「スタッフ別の希望一覧表」に整形させるのが手軽です。集計用のエクセル数式をAIに作らせる方法もあります。
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スマレジ・タイムカードは、クラウドPOS「スマレジ」と同じシリーズのクラウド勤怠管理。iPadなどのタブレットをそのまま打刻端末にでき、シフト管理にも対応します。店舗スタッフの出退勤とレジ・売上を同じ基盤で管理したい小売・飲食店に向いており、小規模なら無料から始められます。
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まとめ
- シフト作成の負担の正体は「条件のパズル」。条件を文章化できればAIに下書きさせられる
- プロンプトの肝は「守れなかった条件と理由を書かせる」こと。無理な埋め方を防ぎ、人手不足の判断材料にもなる
- 急な欠勤は「動かさない条件を固定して差分だけ」組み直させる
- 公平性チェック(土日・連勤・希望との差)はAIのほうが得意。配る前に必ず一度通す
- 法令・就業規則の確認と確定の責任は人に残す
来月のシフトを作る前に、まず今月の条件をひとつ文章にしてAIに渡してみてください。「この時間帯、実は人が足りていない」といった、表を埋めているだけでは見えなかったことまで返ってきます。
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この記事の筆者(物流会社社長・プログラミング未経験)が、AIだけで受付システムやFAX自動転記などの社内の仕組みと副業ブログを作った過程を、うまくいった話も収益ゼロの月もそのままnoteに記録しています。導入回と実プロンプト回は無料です。
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本記事の情報は2026年7月時点のものです。労務・法令に関する具体的な判断は社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
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静岡県で倉庫会社を経営しています。年商4億円・従業員30名・創業55年のザ・中小企業です。
大学はアメリカ(カリフォルニア州立大学ノースリッジ校)で運動生理学を専攻して2009年卒業。卒業後は外資系医療機器メーカーで営業職として働いていましたが、14年前に家業に入社。課長・部長・専務取締役を経て、2年前に社長に就任しました。
AI活用を始めたのは約3年前。紙・Excel・電話だけで回っていた倉庫業の現場をなんとかしたいと思ったのがきっかけです。それからClaude・ChatGPTを中心に、実際の業務改善で毎日試行錯誤しています。
コンサルでも研究者でもない「普通の中小企業の社長がAIを使ってみたリアル」を発信しています。
モットーは「人生を最大限楽しむ」。好きな言葉は「生きてるだけで丸儲け」。


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