電子契約サービス 選び方クイック判断表
| 月の契約件数 | おすすめサービス | 月額費用 | 導入期間の目安 |
|---|---|---|---|
| 5件以下 | CloudSign(無料プラン) | 0円 | 1日 |
| 6〜100件/月 | CloudSignライト or GMOサイン | 月9,680〜11,000円 | 2〜3日 |
| 海外取引あり | DocuSign | 月4,500円〜 | 1週間 |
| freee・MF会計連携 | マネーフォワード クラウド契約 | 月5,000円〜 | 3〜5日 |
| IT補助金を使いたい | GMOサイン | 月9,680円〜(補助後半額) | 1〜2週間 |
最初の一手:CloudSignの無料プランに登録して、社内の契約書1件を試送信するだけ。15分でできる。
この記事は電子契約ツールの比較・選び方・導入手順に特化しています。中小企業のDXロードマップ全体像は → 中小企業のデジタル化を進める順番【失敗しないDXロードマップ】 をご覧ください。
電子契約で中小企業が得られるメリット
「契約書の郵送・押印・保管」という紙ベースのプロセスは、電子契約に切り替えることで以下のコストが削減できる。
| 項目 | 紙契約 | 電子契約 |
|---|---|---|
| 契約1件あたりの郵送費 | 200〜500円 | 0円 |
| 印紙税(1,000万円の工事請負契約の場合) | 10,000円 | 0円(※) |
| 契約書の保管スペース | 必要 | 不要 |
| 契約書を探す時間 | 数分〜数十分 | 数秒(キーワード検索) |
| 取引先からの返送待ち時間 | 3〜7日 | 数分〜数時間 |
※印紙税について: 電子契約は「紙の文書」ではないため、印紙税法の対象外とされている(国税庁通達)。契約金額が大きい企業ほど節税効果が高い。
電子署名の法的効力は認められるか?
日本では電子署名法(電子署名及び認証業務に関する法律)が2001年に施行されており、電子署名は紙の署名・押印と同等の法的効力が認められる。
重要な条件:
- 署名者を特定できること(メール認証・SMS認証等)
- 改ざんが検知できること(タイムスタンプ等)
- 本人が署名したことが確認できること
CloudSign・GMOサイン等の主要サービスはこれらの要件を満たしている。
電子契約が使えないケース(2026年時点):
- 一部の不動産関連書類(宅地建物取引業法上の書面)→ 2022年以降デジタル化進行中
- 定款の認証(公証人の電子公証が必要)
- 遺言書
主要電子契約サービス比較
| サービス | 月額費用(目安) | 送信件数 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| CloudSign | 無料〜11,000円 | 無料:5件/月 | 弁護士ドットコム運営・日本企業向け |
| GMOサイン | 無料〜9,680円 | 無料:5件/月 | IT補助金対象・銀行印と同等の電子証明 |
| DocuSign | 約4,500円〜 | プラン次第 | グローバル標準・海外取引先対応 |
| Adobe Sign | 約3,000円〜 | プラン次第 | Adobe Acrobat連携 |
| マネーフォワード クラウド契約 | 約5,000円〜 | プラン次第 | 会計ソフトとの連携 |
各サービスの詳細
CloudSign(クラウドサイン)
弁護士ドットコムが運営する国内シェアNo.1の電子契約サービス。日本語・日本の法律に特化した設計が特徴。
無料プランで使える範囲:
- 送信:5件/月まで無料
- 受信:無制限
- 文書保管:1GB
有料プランの目安:
- ライトプラン:月額11,000円(100件/月)
- スタンダード:月額30,800円(300件/月)
向いている企業: 月の契約件数が5件以下の中小企業、または年間50件未満ならライトプランで十分。
操作の流れ:
- CloudSignにアカウント作成(無料)
- 契約書PDFをアップロード
- 署名箇所・日付欄を指定
- 取引先のメールアドレスを入力して送信
- 取引先がメールのリンクをクリックして署名(アカウント不要)
- 両者に署名済み文書がメールで届く
GMOサイン
GMOグループが運営するサービス。電子証明書(実印相当の電子証明)と立会人型(認印相当)の両方に対応しており、重要度に応じて使い分けられる。
特徴:
- IT導入補助金対象(認定IT導入支援事業者経由)
- 金融・不動産業界での実績多数
- 契約書テンプレート機能
費用目安:
- お試しフリープラン:月5件まで無料
- 契約印&実印プラン:月9,680円〜
DocuSign
世界180カ国以上で使われているグローバルスタンダード。海外の取引先との電子契約に強い。英語・多言語対応、海外法令への準拠も強み。
向いている企業: 輸出入・海外拠点・外資系との取引がある企業。国内のみの取引ならCloudSign・GMOサインの方がコスパが高い。
導入の進め方(ステップ別)
Step 1: 月の契約件数を把握する
過去3ヶ月の契約件数をカウントする。雇用契約・業務委託・取引基本契約・NDAなどすべてを対象に。
Step 2: 取引先の対応可否を確認する
「電子契約に切り替えていいですか?」と主要取引先に確認する。大企業・上場企業はほぼ対応済みだが、小規模の個人事業主や中小企業は紙を希望するケースもある。
Step 3: 無料プランで試用する
CloudSignまたはGMOサインの無料プランで社内の契約書1〜2件を試す。取引先にもメールを送ってフローを確認する。
Step 4: 既存の紙契約をスキャン保管する
電子契約に切り替える前に、過去の紙契約書をスキャンしてクラウドストレージに保管しておく。電帳法対応を合わせて行うと効率的。
Step 5: 社内ルールを決める
「このタイプの契約はCloudSign、海外取引先はDocuSign」など、社内で使うサービスと手順を1ページのルールとしてまとめる。
印紙税削減額シミュレーション
電子契約への切り替えで削減できる印紙税の目安。
| 契約の種類 | 契約金額 | 紙契約の印紙税 | 電子契約の印紙税 | 1件の削減額 |
|---|---|---|---|---|
| 業務委託契約 | 100万円 | 1,000円 | 0円 | 1,000円 |
| 工事請負契約 | 500万円 | 10,000円 | 0円 | 10,000円 |
| 工事請負契約 | 1,000万円 | 20,000円 | 0円 | 20,000円 |
| 工事請負契約 | 5,000万円 | 60,000円 | 0円 | 60,000円 |
| 不動産売買契約 | 1億円 | 60,000円 | 0円 | 60,000円 |
計算例: 月10件の工事請負契約(平均1,000万円)を電子化 → 年間 20,000円×10件×12ヶ月 = 240万円の印紙税削減
月額11,000円のCloudSignライトプランより、印紙税削減だけで月20万円以上の効果が出るケースも多い。
業種別・電子契約の注意点
| 業種 | 注意すべき契約類型 | 対応方法 |
|---|---|---|
| 建設業 | 工事請負契約(印紙税削減が大きい) | CloudSign+タイムスタンプ付与で問題なし |
| 不動産業 | 宅建業法上の書面(一部電子化進行中) | 2023年以降電子化可能に。自社の契約類型を要確認 |
| 製造業 | 外注先との長期取引基本契約 | 取引先がGMOサインをIT補助金で導入すると双方コスト削減可能 |
| 人材・派遣業 | 労働条件通知書・雇用契約書 | 2022年から電子化可能(労働者の同意が必要) |
| サービス業 | 業務委託契約・NDA | 最もシンプルに電子化できる。無料プランで対応可能な量 |
建設業・不動産業は印紙税削減効果が大きいため、電子契約への切り替えメリットが特に高い。
IT導入補助金で導入コストを削減する
GMOサインはIT導入補助金の対象サービスに登録されている。補助率は最大1/2〜2/3で、年間数万円〜十数万円の費用を補助できる。
申請の流れ:
- GビズIDを取得する
- 認定IT導入支援事業者(GMOサインのパートナー)に相談
- IT導入補助金のポータル(Jグランツ)で申請
- 採択後にGMOサインを導入・費用を支払い
- 実績報告書を提出して補助金を受け取る
よくある質問(FAQ)
Q. 取引先が電子契約に対応していない場合は?
A. CloudSign・GMOサインは取引先がアカウントを持っていなくても使えます。取引先はメールのリンクをクリックして電子署名するだけです。
Q. 雇用契約書も電子化できますか?
A. 2022年の法改正により、雇用契約書・労働条件通知書の電子化が可能になりました。ただし労働者の同意が必要です。
Q. 署名済み文書の改ざんリスクはありますか?
A. CloudSign・GMOサインはタイムスタンプ(特定の時点に存在したことを証明)を付与しています。署名後の改ざんはシステムが検知します。
Q. PDF以外のファイルも電子署名できますか?
A. 主要サービスはPDFが基本です。WordファイルはPDFに変換してから使用します。
まとめ
電子契約導入の3ステップ:
- CloudSignの無料プランで試す(月5件まで無料・取引先はアカウント不要)
- 月5件を超えたら有料プランに切り替える(月11,000円〜)
- IT導入補助金(GMOサイン)を使って初期費用を削減する
印紙税削減効果だけで、年間の契約書枚数×印紙代がそのまま節約できる。契約書が年間100枚・1枚あたり200円の印紙なら、それだけで年2万円の削減。規模が大きい取引ほど節税効果は大きい。
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本記事の情報は2026年5月時点のものです。ツールの仕様・費用は変更される場合があります。
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静岡県で倉庫会社を経営しています。年商4億円・従業員30名・創業55年のザ・中小企業です。
大学はアメリカ(カリフォルニア州立大学ノースリッジ校)で運動生理学を専攻して2009年卒業。卒業後は外資系医療機器メーカーで営業職として働いていましたが、14年前に家業に入社。課長・部長・専務取締役を経て、2年前に社長に就任しました。
AI活用を始めたのは約3年前。紙・Excel・電話だけで回っていた倉庫業の現場をなんとかしたいと思ったのがきっかけです。それからClaude・ChatGPTを中心に、実際の業務改善で毎日試行錯誤しています。
コンサルでも研究者でもない「普通の中小企業の社長がAIを使ってみたリアル」を発信しています。
モットーは「人生を最大限楽しむ」。好きな言葉は「生きてるだけで丸儲け」。


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