この記事はZapier・Makeを使ったノーコード業務自動化の具体的な設定手順に特化しています。RPAとの違い・大規模な業務自動化は → 中小企業のバックオフィスをAIで自動化する方法 をご覧ください。kintone・Notionとの連携は → kintoneで中小企業の業務をアプリ化する方法 をご覧ください。
Zapier・Make 業務自動化 即使えるシナリオ早見表
| 自動化シナリオ | トリガー | アクション | 削減できる作業時間 |
|---|---|---|---|
| 問い合わせフォーム通知 | Googleフォームに回答 | Slack通知+スプレッドシート記録 | 監視・転記30分/日 |
| 新規リード登録 | フォーム送信 | CRM・kintone登録+担当者通知 | データ入力15〜30分/件 |
| 採用メール管理 | メール受信 | ラベル付け・スプレッドシート記録 | 仕分け・転記30分/日 |
| 月次レポート送信 | 毎月25日(スケジュール) | 売上データ取得→メール送信 | 集計・送信2〜3時間/月 |
| SNS投稿自動化 | スプレッドシート追記 | 指定日時にX・Facebook投稿 | 手動投稿・スケジュール管理 |
最初に取り組むなら「Googleフォーム→Slack通知」が最もシンプルで1時間以内に設定できる。
Zapier・Makeとは何か(RPAとの違い)
Zapier・Makeは「ノーコード業務自動化ツール」だ。複数のWebアプリ・クラウドサービスを「もし〇〇したら、××する」というルールで繋いで自動化できる。
RPA(Robotic Process Automation)との違い:
| 比較項目 | Zapier/Make | RPA(UiPath・BizRobo等) |
|---|---|---|
| 対象 | クラウドアプリ間の連携 | パソコン画面の操作を自動化 |
| 技術知識 | 不要(ノーコード) | 設定に専門知識が必要 |
| 月額費用 | 数千円〜 | 数万円〜 |
| 向いている場面 | フォーム送信→メール・スプレッドシート連携等 | 社内システム・レガシーシステムの操作 |
| 中小企業での難易度 | 低い | 中〜高い |
Zapier・Makeで自動化できる代表的な業務
①問い合わせフォームの自動処理
自動化の流れ:
Googleフォームに問い合わせが届く
→ 担当者にSlack通知を送る
→ Googleスプレッドシートに記録する
→ 問い合わせ者に自動返信メールを送る(Gmail)
これにより、フォーム受信の監視・手動での通知・スプレッドシートへの転記・返信メール作成が全自動になる。
②新規顧客情報の自動登録
自動化の流れ:
Webサイトのフォームから資料請求が届く
→ kintoneの顧客データベースに自動登録する
→ CRM(HubSpot・Salesforce等)にも同時登録する
→ 担当営業にメール通知を送る
③請求書・レポートの自動送信
自動化の流れ:
毎月25日になる(スケジュールトリガー)
→ Googleスプレッドシートから売上データを取得する
→ Claude API・OpenAI APIで要約レポートを生成する
→ 経営者にメールで月次サマリーを送信する
④採用メールの自動仕分け
自動化の流れ:
採用メールアドレスに新着メールが届く
→ 件名・本文を分析してGmailラベルを付ける
→ Googleスプレッドシートの採用管理表に記録する
→ 採用担当者にSlack通知を送る
⑤SNS投稿の自動化
自動化の流れ:
Googleスプレッドシートに投稿内容を追記する
→ 指定した日時に自動的にX(Twitter)・Facebookに投稿する
→ 投稿URLをスプレッドシートに記録する
Zapierの基本的な使い方
Step 1: アカウント作成・プランの選択
- 無料プランあり(5つのZap・月100タスクまで)
- プロプラン(月約2,490円〜):フィルター・マルチステップZap等
- 試用は無料プランで十分
Step 2: Zapを作成する
- Zapierにログインして「Create Zap」をクリック
- 「Trigger(きっかけ)」を設定する(例:Googleフォームに新しい回答が届いたとき)
- 「Action(アクション)」を設定する(例:Slackにメッセージを送る)
- テストを実行して動作確認
- 「Publish」で有効化する
Googleフォーム→Slack通知の設定例
Trigger設定:
- App: Google Forms
- Trigger: New Response in Spreadsheet
- 対象のフォーム・スプレッドシートを選択
Action設定:
- App: Slack
- Action: Send Channel Message
- Channel: #問い合わせ通知
- Message: 「新しい問い合わせが届きました:{{Name}} / {{Email}} / {{Message}}」
Makeの基本的な使い方
Makeは Zapierより複雑な条件分岐・繰り返し処理が得意で、料金も低めだ。
無料プランの制限:
- 1,000オペレーション/月
- 2つのシナリオ
プロプラン: 月約1,500円(10,000オペレーション)
Makeでのシナリオ作成の特徴
Makeはフローチャートのように視覚的にシナリオを組み立てる。複数の分岐(「もし〇〇なら〜・そうでなければ〜」)を視覚的に設定でき、複雑な自動化に向いている。
ZapierとMakeの使い分け
| 比較項目 | Zapier | Make |
|---|---|---|
| 操作の難しさ | 簡単(初心者向け) | やや複雑(慣れると柔軟) |
| 無料プランの制限 | 100タスク/月・5Zap | 1,000操作/月・2シナリオ |
| 有料プラン(最安) | 約2,490円/月 | 約1,500円/月 |
| 対応アプリ数 | 7,000以上 | 1,000以上 |
| 複雑な分岐処理 | やや苦手 | 得意 |
| 日本語サポート | 英語のみ | 英語のみ |
選び方: まずZapierの無料プランで試してみて、より複雑な自動化が必要になったらMakeを検討する。
Claude・OpenAI APIとの組み合わせ
ZapierはClaudeやOpenAIのAPIとも連携できる。
活用例:
問い合わせメールのAI自動要約
問い合わせメールが届く
→ ZapierがメールをOpenAI APIに送信
→ 「このメールの要点を3行で要約してください。
カテゴリ(クレーム/見積依頼/採用/その他)を判断してください」
→ 要約とカテゴリをSlackで通知する
レビュー・フィードバックの自動分析
Googleフォームにアンケート回答が届く
→ Claude APIに「この回答のポジティブ・ネガティブを分類して改善提案を1つ出してください」
→ 結果をスプレッドシートに記録する
→ ネガティブ評価の場合だけSlackで通知する
自動化の優先順位の決め方
どの業務から自動化するかは「頻度 × 手間 × 設定の簡単さ」で優先度をつける。
| 業務 | 頻度 | 1回の手間 | 設定の難しさ | 優先度 |
|---|---|---|---|---|
| 問い合わせフォームの通知・転記 | 毎日 | 5〜15分 | 低(設定30分) | ◎最優先 |
| 採用メールの仕分け・記録 | 週数回 | 15〜30分 | 低(設定1時間) | ◎優先 |
| 月次レポートの集計・送信 | 月1回 | 2〜3時間 | 中(Makeがおすすめ) | ○高 |
| 見積書・請求書のPDF生成 | 週数回 | 10〜20分 | 中(テンプレート設定が必要) | ○高 |
| 在庫データの自動更新 | リアルタイム | 設定後ゼロ | 高(API連携必要) | △中 |
「頻度が高い・手間が少ない・Zapierで設定できる」業務から始めること。 最初から複雑な自動化を目指すと設定ミスでトラブルになりやすい。
費用対効果の試算
Zapierプロプランを月2,490円で契約した場合の費用回収目安(人件費・時給2,500円換算):
| 自動化シナリオ | 削減工数(月) | 削減費用(月) | Zapier費用 |
|---|---|---|---|
| フォーム通知・転記 | 10時間/月 | 25,000円 | 月2,490円 |
| 採用メール管理 | 8時間/月 | 20,000円 | 同上 |
| 月次レポート作成 | 3時間/月 | 7,500円 | 同上 |
| 3シナリオ合計 | 21時間/月 | 52,500円 | 月2,490円 → 約21倍ROI |
実際には設定にかかる時間(初回1〜2時間)とエラー対応(月1〜2時間)も考慮する。それでも3〜6ヶ月で初期投資は十分に回収できる。
よくある質問(FAQ)
Q. プログラミングの知識がなくても使えますか?
A. Zapierは完全ノーコードで、プログラミング知識ゼロで使えます。Makeはやや高度な設定がありますが、基本的な自動化は非エンジニアでも設定できます。
Q. Zapierで自動化できるツール・アプリを教えてください。
A. Zapierは7,000以上のアプリと連携できます。Gmail・Googleスプレッドシート・Slack・kintone・Freee・LINE・X(Twitter)・HubSpotなど主要ツールはほぼ対応しています。
Q. 自動化が誤動作したときのリスクはありますか?
A. フィルター条件を適切に設定しないと意図しない動作が起きることがあります。最初は「通知」「記録」など被害が少ない自動化から始めて、メール送信など外部に影響があるアクションは十分テストしてから有効化することをすすめます。
Q. ZapierとRPAはどちらを先に検討すればいいですか?
A. まずZapierを試してください。クラウドサービス(Gmail・Googleフォーム・Slack・kintone等)を使っているなら、ZapierとMakeで対応できる自動化が大半です。RPAが必要なのは「社内の古いシステム・Excelファイルの操作」「画面をクリックする作業の自動化」など、クラウドAPIが使えない場面です。まずZapierの無料プランで可否を確認してから、できない場合にRPAを検討する順序が費用・工数の観点から最適です。
まとめ
中小企業がZapier・Makeで自動化すべき3つの業務:
- 問い合わせフォームの通知・スプレッドシート記録(最もシンプルで効果が高い)
- 採用メール・応募者の管理表への自動記録(採用担当の工数削減)
- 月次レポートの自動送信(経営者へのタイムリーな情報提供)
Zapierの無料プランで最初の自動化を設定するのに1〜2時間かかるが、その後は何も操作しなくても動き続ける。一度設定した自動化が毎月何十時間も節約してくれる。
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本記事の情報は2026年5月時点のものです。ツールの仕様・料金は変更される場合があります。
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静岡県で倉庫会社を経営しています。年商4億円・従業員30名・創業55年のザ・中小企業です。
大学はアメリカ(カリフォルニア州立大学ノースリッジ校)で運動生理学を専攻して2009年卒業。卒業後は外資系医療機器メーカーで営業職として働いていましたが、14年前に家業に入社。課長・部長・専務取締役を経て、2年前に社長に就任しました。
AI活用を始めたのは約3年前。紙・Excel・電話だけで回っていた倉庫業の現場をなんとかしたいと思ったのがきっかけです。それからClaude・ChatGPTを中心に、実際の業務改善で毎日試行錯誤しています。
コンサルでも研究者でもない「普通の中小企業の社長がAIを使ってみたリアル」を発信しています。
モットーは「人生を最大限楽しむ」。好きな言葉は「生きてるだけで丸儲け」。


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